あうとわ~ど・ばうんど

Universal Indians w/ Joe McPhee - Skullduggery

ジョン・ダイクマンの新作を聴く。

Skullduggery

Skullduggery

Joe McPhee(sax, pocket-tp) John Dikeman(sax) Jon Rune Strøm(b) Tollef Østvang(ds)


グループ名は言うまでもなく、アルバート・アイラーのアルバム「ラヴ・クライ」最終曲から取られたものだろう。演奏曲の中には、デューイ・レッドマンに捧げたもの、ニクラウス・トロクスラー(ヴィリサウ・ジャズ・フェスティバルのオーガナイザー)に捧げたものもある。

ダイクマンが、力いっぱいヴァイブレーションをかけてサックスを震わせるあたりには、アイラーを現代に甦らせようとしているように響いて好感が持てるが、全体的には何かが欠けている印象。それはハープシコードやインチキヨーデルが入っていない、というようなことでなくて、アイラーの音楽が湛えていた狂乱性・祝祭性・過剰性などが、この演奏では希薄に感じられるということだ。なんというか、きまじめすぎるのである。いや、全然悪くはないんだけどね。


参考動画(本作の録音ライブ映像)

www.youtube.com