あうとわ~ど・ばうんど

Trio 3 + Vijay Iyer - Wiring

Trio 3 のアルバムはかつて、Passin' Thru レーベルから出てたものを聴いたことがあるが、あまり印象に残っていない。最近は Intakt から、ピアニストをゲストに迎えたシリーズを多くリリースしている(こないだ初めて知った)ものの、関心の埒外にあったのだが、ヴィジェイが参加しているならば興味も湧こうというものだ。

Wiring

Wiring

Oliver Lake(as) Vijay Iyer(p) Reggie Workman(b) Andrew Cyrille(ds)


レイクのキレ味鋭いアルトは、グループのサウンドにしっかり乗れば鬼神のごとき迫力と興奮をもたらしてくれるのだが、いかんせん、上滑りすることが多い(と感じてしまう)。その昔聴いた Trio 3 に興味を覚えなかったのは一体何が理由だったか、今や手元にアルバムが無いので確かめようがないが、おおかた、そんなところではあるまいか。

では、ヴィジェイと共演してどうか、ということになるが、上滑りはしていないし、曲によっては旋風のごときレイクのプレイが耳を奪うものの、それほど飛び抜けたものでもない、というのが正直なところ。しかしながら届いて10日間このかたほぼ毎日聴いていると、ずいぶん耳も慣れてきて、全体として心地よい演奏だ、という感想に落ち着いた。この気分をもたらしたのが、ヴィジェイの影響かどうかは実はよく分からないのだけれど。


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