あうとわ~ど・ばうんど

Nick Fraser / Towns and Villages

海外サイト試聴で琴線に引っかかり、久しぶりにトニー・マラビー関連音源を聴く。

Towns & Villages

Towns & Villages

Nick Fraser(ds) Tony Malaby(ts, ss) Andrew Downing(cello) Rob Clutton(b)
カナダのレーベルで、マラビー以外の3人はおそらく初聴、いずれもトロントのミュージシャンたちのようである。リーダーは、ジョン・ホーレンベックや武石聡などのように知的で繊細なドラマーと聴いた。全12曲は、数曲のインプロを除けばすべてリーダーのオリジナルだそうで、タイトルから連想されるような美しい或いはノスタルジックな曲が多い。チェロ、ベースともその雰囲気に良くマッチする。(マラビーのリーダー作で言えば、チェロ・トリオ「Warblepeck」に近いだろうか)
マラビーはと言えば、猛ブロウこそないものの多様なテクニックで彩りを添える。とても美しい9曲目「Ballad for Lydia」でチェロと共にメロディーを奏でるその音色は極上であり、かと思えば、フレーズとも言い切れないぐじゃぐじゃしたラインを積み上げていくだけですべての感情を表現するようで最後にはカタルシスをもたらしてくれたり等、やはり、マラビーはさすが上手いなぁという印象。
レーベルHP参照(試聴あり)