あうとわ~ど・ばうんど

William Hooker CROSSING POINTS featuring Thomas Chapin

Thomas Chapin が白血病によって40歳で亡くなってから2月で丸15年になる。Playscape レーベルからの3枚組発掘盤「Never Let Me Go」も届いてはいるが(まだ一枚しか聴いてないので)、まずは以前に出てたこちらの発掘盤を。

William Hooker CROSSING POINTS featuring Thomas Chapin」(NoBusiness, 2011)
William Hooker(ds) Thomas Chapin(as)
こういう発掘盤を待っていた! チェイピンはサックスとフルートを駆使し、フリーキーに暴れまくる側面とメインストリーム寄りに縦横無尽に駆け巡る側面があり、両面程よく溶け合ったリード奏者だった。
しかし、本盤はサックスのみでフリーキー面主体の(であるが、ティム・バーンや林栄一氏などと同様にバップ的な下地をしっかり感じさせる)プレイ。冒頭からいきなりフッカーの剛柔ドラムに煽られ、アルトが一気に弾け、30分近く縦横無尽に飛翔しまくる。残る2曲も20分前後の、中身のぎっしり詰まった上質な演奏だ。
チェイピンというと、条件反射のように昔札幌にあったジャズ喫茶PのマスターY氏を思い出してしまう(今どうしてるだろう? ばかな思い出話もあるが、興味ある人は過去ログを探ってみてください。笑)。それはともかく、かえすがえすもチェイピンの早世は惜しいと痛感する。