あうとわ~ど・ばうんど

田中啓文さん 推理作家協会賞に

辛い飴―永見緋太郎の事件簿 (創元クライム・クラブ)
田中啓文さんのジャズサックス奏者が主人公のミステリ小説、永見緋太郎の事件簿シリーズ第2弾「[rakuten:book:13030626:title]」中の一編、「渋い夢」が日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した、との由。
このシリーズは謎解き以外に、ジャズファンなら大喜びであろういろんな仕掛けが施されていてさまざまな楽しみ方ができるのだけれど、その一つがジャズをこよなく愛する著者ならではの演奏描写を楽しむことであり、「渋い夢」での描写もとても迫力があって、これを初めて読んだ時たとえば「プラグド・ニッケルのマイルス・デイビス」であったり或いは「1969マイルス」であったり或いはウディ・ショウの「Stepping Stones」であったりといったtp・ts2管クインテットによる凄絶ライブを連想したことを、覚えている。
まだ読んだことのない人は、この機会に是非。