あうとわ~ど・ばうんど

Glancing Backwards

Glancing Backwards: The Dawn Anthology

再発CD。「Glancing Backwards: The Dawn AnthologyJohn Surman」(castle)。3枚組み、全34曲220分。Surman(ss,bs,bcl)Barre Phillips(b)Stu Martin(ds)John McLaughlin(g)Dave Holland(b)etc.

ジョン・サーマンが70年代、Dawnレーベルに残した「The Trio」「Conflagration」「Where Fortune Smiles」「Live at Woodstock Town Hall」の集成盤。今まで何度かCD化されているようだが、4作品まとめたのは初めてではないか? パーソネルや楽器など正確な表記がなく、不親切極まりないのが難点であるが。

今のサーマンには全く興味がないが、このころの彼は『英国版デイヴ・リーブマン』といった趣きがあり非常にカッコイイ。『フリージャズ』と評されることが多いようだが、ぼくは『ジャズロック』に近いと思う。

名盤「The Trio」は、音質のあまりよくない古いCDを持っていてこれで不要になると思っていたのに、音質とバランスがさらに優れず、古い方を捨てることができない。プレイヤーとの相性かも知れぬが、どうしたことか。困ったものだ。残る3作品は初めて聴いたが、「Conflagration」は火事場騒ぎのような音の塊に頬が緩みっぱなし。マクラフリンとホランドの参加のせいかマイルスバンドを思い出させる「Where Fortune Smiles」もカッコイイ。同時代のマイルスバンドがゲイリー・バーツを雇っていたことを考えると、サーマンの方が百倍素晴らしかったのにと思ってしまった。「Live at Woodstock Town Hall」も心地よく、220分あっという間。