あうとわ~ど・ばうんど

Luc Houtkamp & Hannes Buder - The Malta Sessions

昨年6月にブログで2枚ほど取り上げたことのあるドイツのエクスペリメンタル系ギタリスト Hannes Buder(こちら参照)から新作リリースのメールが届き、試聴してみたら良さそうだったので即座に注文した(「関心を持ち続けてくれてありがとう」みたいなメッセージとともに発送通知が来た。昨年、日本から突然CDを注文した男のことを覚えてくれていたらしい)。

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Luc Houtkamp & Hannes Buder - The Malta Sessions
POW, 2016)
Luc Houtcamp(cl, ts) Hannes Buder(elg)


新作はオランダのフリー系リード奏者 Luc Houtcamp とのデュオセッションで、Luc の主宰するレーベルから出ている。今年6月にマルタ島で録音されたらしいが、いったいなぜそういうシチュエーションになったのだろう、ということはともかく、とても良いアルバムだった。実は恥ずかしながら Luc Houtcamp を聴いたのは初めてなのだが(ちなみに、彼のことをジャズの日本語サイトで最も書いているのは田中啓文さんであろう)「中年のセールスマンのおっさん」にしか見えない風貌で素晴らしい技術力と表現力である。Hannes も箏のような爪弾きや弓弾きや響きの揺らぎなんかも利用しながら、何とも滋味深い演奏を紡いでいく。時折顔をのぞかせるロックテイストも良いスパイスだ。これは Relative Pitch Records あたりで配給して、もっと世に知らしめるべき演奏ではないだろうか。


試聴
http://www.hannesbuder.de/index.php/releases/the-malta-sessions/



また同様にサックスとのデュオで、Hannes とドイツ在住のフランス人?サックス奏者 Florian Constantinides(ss) が共演して昨年リリースされたミニアルバム(久しぶりに8cmCDを見た)「Florian Constantinides & Hannes Buder - herbes folles」も同時に入手したが、こちらも良かった。興味を覚えた方々はぜひぜひ。


試聴
http://www.hannesbuder.de/index.php/releases/herbes-folles/