あうとわ~ど・ばうんど

Ornette Coleman / Sound Museum : Three Women

これもブックオフにて購入(対になる「Hidden Man」は棚に無かった)。

Sound Museum (Three Women)

Sound Museum (Three Women)

Ornette Coleman(as, tp, vln) Geri Allen(p) Charnett Moffett(b) Denardo Coleman(ds) Lauren Kinhan, Chris Walker(vo)


オーネットが、ジェリ・アレンを迎えたカルテットによるアルバム(14曲中13曲が「Hidden Man」と同じ曲)。ジェリのピアノはスタイルだけで言えば、先日のヨアヒム・キューンよりも、オーネットの音楽に相性は合っている(ジェリと気心の知れた、オーネットと縁浅くないチャーネットが参加していることも関係しているかもしれない)。オーネットも自在に楽しげに伸びやかに飛び跳ねていて、ふつうに良いアルバムなのだが、こうしてモダンジャズではオーソドックスなピアノ入りカルテットで聴くと、オーネットも「フリージャズの開祖」や「独特で怪異な個性」といった軛から逃れて、敷衍したフリージャズスタイルの一演奏家に聴こえてしまうから不思議だ。あるいはそれを嫌って、長くピアノを迎えなかったのだろうかと邪推してしまう。ところで、中盤に挿入される男女ヴォーカルがフィーチャーされる曲は、悪い演奏ではないが雰囲気がかなり異質で、これはまあハーフタイムショウみたいなもんだろうか。