あうとわ~ど・ばうんど

渋さチビズ @ くう

19日:札幌くう
不破大輔2days 2日目 - 渋さチビズ -
不破大輔(b) 辰巳光英(tp) 立花秀輝(as) 佐藤帆(ts) 山口コーイチ(p) 磯部潤(ds) 関根真理(per)

「渋さ」と名がついただけで、いつも観ているライブの多くでは空間が程よく生かされた客席がギュウギュウ詰めとなり、ノリさえよければ全て「イエー」な観客たちばかり(←偏見)で、しかもそんな環境を嫌ってか見知った顔も多分いないだろうと予想した(あとで一人いたことに気づいた)が、ぜひとも立花・佐藤・辰巳の3管を観てシャキッとしたいと思い、年度末の休日前日で押し押しの仕事をどうにか途中で切り上げ、くうへ向かった。
演奏は、次拍が待ちきれないとばかりにやや性急なフレージングもそれが前へ前へと推進力を生み出す立花アルトと、どんなテンポ・リズムにもゆったり乗り得意パターンから絶叫に持ち込む佐藤テナーと、硬軟自在で気配りも利きマウピを外して直接息を吹き込む奏法ではフルートとの中間のような滋味深い音色も操る辰巳トランペットと、予想の斜め上からの音使いとフレージングで耳を心地よく裏切り続ける山口ピアノと、スパスパ気持ちの良いタイミングで決まりまくり煽りまくる磯部ドラムと、コク深い音でグングン強烈なビートを繰り出す不破ベースと、聴くたびに声に深みが増している関根ヴォーカルとが相まり、結果、いやあ行って良かったなあと。(ちなみに、個人的にはMVPは山口コーイチ氏を推挙したい)
ところで、近くの客席では「チョビ渋」らしき女の子たちが、立花氏の高音異音どフリープレイ及びずり落ちる眼鏡に喚声を上げていて、うーむ、札幌ジャズの未来は明るいのかもしれない・・・・