あうとわ~ど・ばうんど

坂田明トリオ

一週間ほど前、agharta335さんのお宅でレコードを聴く会、というものをやった。レコードプレーヤーを持たぬ身にとって、CD化されていないアルバムを聴くには、ジャズ喫茶に行ってリクエストするか知人宅で聴かせていただくぐらいしか方法はないわけで、aghartaさんには以前から機会があったらと要望していて、今回それが実現できて非常に嬉しかった(ありがとうございました)。
その会でぼくが最大の目的にしていたことが二つあって、一つ目が昨日の「Resonance/Ken Vandermark」を聴くこと、もう一つが坂田明の初期アルバムを聴くことだった。そして、今、どれもCDRとなって自宅で聴けるなんて大変喜ばしい限りである。
というわけで、今日は坂田明のアルバムのほう。

ペキン/坂田明トリオ」(frasco)。77年、5曲44分。坂田明(as,cl,vo) 望月英明(b) 小山彰太(ds)
なお、ジャケ画像は、テキトーにネット上から拾ってきたものです。
この坂田明初期の傑作と言われる本作は、ずーっと聴きたいと思っていた。そして、噂にたがわず、すばらしかった。特に冒頭タイトル曲の疾走感たるや・・・。そしてラスト、コルトレーン「India」風の曲まで息つかせぬ圧倒的な演奏の連続。こういうアルバムが未CD化とは、世の中まちがっとるよ(と言うと植木等になってしまうが。笑)。最近、フラスコレーベルの諸作がSHM-CD化されているが、本作は予定に入ってない。まちがっとるよ。
ちなみに、吉野弘志・藤井信雄を擁したトリオのライブ盤「POCHI」(同じく未CD化)も聴いた。「ペキン」に負けず劣らずの快演で、坂田のアルトの音色だけに注目すれば、こちらが好み。
坂田明の再発と言うと、判で押したように「MOOKO」とか「WA-HA-HA」とか「20人格」というのはまちがっとるよ。もうやめてほしい。こういう『本物』が待たれているはずだ。