あうとわ~ど・ばうんど

In What Language?

面白そうなアルバムを何点か買ったので紹介していく、と13日に書いたが、実は他があんまり面白くなかったために、紹介は昨日で終わっている。
In What Language
In What LanguageVijay Iyer & Mike Ladd」(pi recordings)。03年、全17曲69分。Ladd(vo,electronics,lyrics)Iyer(p,key,electronics,comp)Ambrose Akinmusire(tp)Rudresh Mahanthappa(as)Dana Leong(cello,tb,flb)Liberty Ellman(g)Stephan Crump(b)Trevor Holder(ds)etc
9・11から遡ること半年前、イランの映像作家パナヒが香港からブエノスアイレスに向かう途中、トランジットのJFK空港で止められ手錠をかけられ香港に送還された。その時、パナヒは乗客に向かって「自分は強盗でも殺人犯でもない。イランの映像作家だ」と言おうとして、はて、それを何語で言えばいいのか、と自問したそうだ。アジア系のアイヤーらは、その事件にインスパイアされ、アルバムを制作したのだという。
という予備知識は、なくても構わない。よい音楽ならば、意図するとせざると、制作者の精神は伝わるからだ。アイヤーらが作った音楽はかっこいい。同時に、彼らの強固な批判精神も伝わってくる。ように思う。
ところで、ラップってのは、どんな変拍子にも乗るんだねえ。