あうとわ~ど・ばうんど

2月2週のプレイリスト


WSCHÓD(Clean Feed)
Rodrigo Pinheiro (p), Zbigniew Kozera (b), Kuba Suchar (ds)



Hatcher / Maunu / Kirshner - The Raven and the Dove
Gerrit Hatcher (ts), Peter Maunu (g, violin, mandolin), Julian Kirshner (ds, perc)

Human Feel / GOLD

Human Feel の新作が(実は Clean Feed よりも前に)届いている。

GOLD

GOLD

Human Feel / GOLDIntakt Records
Andrew D’Angelo (as, bcl), Chris Speed (ts, cl), Kurt Rosenwinkel (g), Jim Black (ds)


12年ぶり5枚目(16年のデジタルEPを含めると6枚目)のアルバムとなる。結成から30年以上のグループとしては何ともスローモーなペースだが、90年代半ばに活動を休止してから時々思いだしたように再結成するだけで、実際には活動していない期間のほうが長いのだから、まあそんなものなのだろう。アンドルーとクリスの憂愁を帯びたアンサンブルからスタートする本作は、カートがふだんはメインストリームなシーンで活躍しているのを割り引いても、なんとも至極真っ当なジャズを聴かせ、さすがに皆丸くなったのか、円熟と見做せばよいのか、という感想も浮かぶけれど、アンドルーの切れ味鋭いアルトとクリスのスモーキーなテナーの両サックスプレイは、それ単体としても対比としてもやはり魅力的だ。ところで作品中の或る曲を聴いていると、もしまた10年後に再結成してアルバムを残すとして、レーベルが ECM だったとしても驚かないにちがいないと思わせる。


参考動画
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Larry Ochs | Nels Cline | Gerald Cleaver / What Is To Be Done

Clean Feed の新作が届いている。

What is to Be Done

What is to Be Done

Larry Ochs (ts, sopranino), Nels Cline (elg, effects), Gerald Cleaver (ds)


昨年、洞窟における素晴らしいデュオ作品を残したラリー・オクスとジェラルド・クリーヴァーのコンビに、エレクトリックギターのネルズ・クラインが加わったトリオ。へしゃげたような音でコク深いオクスのサックスと、しなやかで躍動的なクリーヴァーのドラムの噛み合わせが良いのはもちろんだが、空間を多彩に塗り立てるクラインのギターの効果で、音楽が刻々と多様な表情を見せるのがまた味わい深い。なお、本作がレーベルの記念すべきカタログナンバー500番である。


参考動画
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Tim Hill / but my mouth was full of stones and shadows

これもやはりサックスソロアルバム。


Tim Hill / but my mouth was full of stones and shadows
Brazen Head Recordings, 2018)
Tim Hill (alto, sopranino & baritone saxophones)


アレックス・ワードとの共演で知られる英国のサックス奏者によるソロ作品。使用しているアルト、ソブラニーノ、バリトンの各サックスはいずれもキーが同じであるが、楽器が違えどやってることは同じ、にはならない。先夜紹介したティム・ウィークスの『なしくずしの死』とは違って、超バカテクを披露するわけではないのだけれど、それぞれのサックスの特性を生かした端整なインプロヴィゼーションの一曲一曲が楽しい。