あうとわ~ど・ばうんど

Martin Archer - Story Tellers

3月下旬に、今まで聞いたことのない奏者のアルバムを何枚か仕入れた、ということで2枚紹介したが、その後に届いたCDを上に積んだため、残りのアルバムは下に積まれっぱなしになっていた。で、最近ようやく残りのタイトルを確認してみたところ、気に入ったので他にも聴いてみたいと書いた Martin Archer の作品がもう1枚出てきたので驚いた。(その時も書いたが、何を購入したのかすっかり忘れていたのだ。面目ない)


Martin Archer - Story Tellers
Discus Music, 2016)
Mick Somerset(C, alto, bass, meditation, geisha & drone flutes, chalumeau & bcl, shawm, shruti boxes, shaman drums, bells, rattles, gongs, trine, jews harp) – The Wounded Healer
Martin Archer(as, sopranino & bs, bcl, bass recorder, fl, shaker, chimes, loops & electronics) – The Casuist
Kim Macari Stone-Lonergan(tp) – The Barbarian
Corey Mwamba(vib) – The River Follower
Anton Hunter(g, electronics) – The Rain Maker
Peter Fairclough(ds, per) – The Wayfarer’s Bastard


Sunshine! Quartet とは趣を全く異にした、2枚組の長大なコンセプトアルバム。5ないし6章からなる6つの「Book」で構成された物語集というイメージだろうか。セクステットの6人にはそれぞれキャラクターが割り振られ(パーソネル末尾参照。どれも碌でもない役柄のようにも見えるが)、6ブックのいずれかで「主役」を務めることになる。どのブックも冒頭は「ストーリー・テラーズのテーマ」で始まり、それぞれの物語(どれも20分以上)が展開される。Martin Archer としてはどうやら、ワダダ・レオ・スミスの「Ten Freedom Summers」のような作品にインスパイアされたようで、本作自体、スミスとムハル・リチャード・エイブラムス、ロスコー・ミッチェルの3人に捧げられている。ただし聴いた感想としては、AACM というより、エレクトリックマイルスのようなのだけれど、表面的には。