Steve Lacy - Only Monk

先日、富樫雅彦とスティーヴ・レイシーの「エターナル・デュオ」を聴いた際、レイシーの音が「いつも単調に聴こえて苦手だ」と書いた。しかしいつまでもそれではいかんよなあと思っていたところ、直後に地元店の中古コーナーでこれを見つけ、そういえば、id:zu-jaさんが『淡々とモンクの曲を吹くレイシーは好き』と書いていたなあと思いだし、入手していた。

Only Monk

Steve Lacy(ss)

だが結局はいつものように、聴いているうち集中力が続かなくなって途中で投げ出すことを繰り返しているのみだったのだけれど（苦笑）、先夜ふと思い立ってヘッドフォンで聴いてみたら、あにはからんや、随分すんなりと耳に入ってきたのだった。音をこんなにもごくわずかずつ極微細に変化させながら吹いていたのかと。あらためて自分の馬鹿耳を痛感した。いつもうるさいジャズ（その中における個性）ばかり好んで聴いてばかりいると、こういう繊細なものに対する感性が鈍ってしまうのかもしれんなあ。