Scott Fields Ensemble / Barclay
Scott Fields Ensemble が、作家サミュエル・ベケットを題材にしたシリーズの最新作を9年ぶりにリリースした。
Scott Fields Ensemble / Barclay
(Ayler Records, 2018)
Scott Fields (elg, compositions), Matthias Schubert (ts), Scott Roller (cello), Dominik Mahnig (perc)
07年の「Beckett」(clean feed)=07年2月13日参照、09年の「Samuel」(new world)=09年11月15日参照=に次ぐ第3弾。10年近い歳月の間に、パーカッションがジョン・ホーレンベックから、若手のドミニク・マーニグ(?)に交代している。なお、「バークレー」はベケットのミドルネームだ。
いつものように、収録曲のタイトルはベケットの戯曲(シナリオ)から採られている。確認してみよう。()内は代表的な邦題である。
- Krapp's Last Tape(クラップの最後のテープ)
- ... but the clouds ...(... 雲のように…)
- Catastrophe (カタストロフィー)
おそらく各戯曲からインスパイアされた方法論を作曲に取り入れているのだろうと思われるが、よく分からない。というか、わたしは演奏が良ければいいのだ。打楽器奏者の交代で、フリージャズ濃度が高まったように感じられるが、むしろそれは好印象。10年前から主張しているが、モロイ三部作や後期三部作をテーマにした音楽も聴いてみたい。