あうとわ~ど・ばうんど

Gush! / Boléro

先月30日の ONJQ 札幌ライブの物販にて購入。

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Gush! / Boléro
(mizmzic, 2018)
加藤崇之 (g) 水谷浩章 (b) 芳垣安洋 (ds)


意外と言っては失礼だが、発売情報を知ったときに思わず予想したサウンドとはかなり違って、温かく、美しく、優しく、滋味深いジャズ(とインプロ)である。全8曲のうち、冒頭のインプロと6曲目の水谷さんの作を除けば、計6曲が加藤さんのコンポジション(つまりタイトル曲は、それらしくはあるがラヴェルのあの曲ではない)であり、「皇帝」や「歩こうよ」の例を挙げるまでもないことだが、加藤さんのメロディーメーカーぶりをあらためて思い知る。どの演奏も、3人とも音が自然に心から流れ落ちてくるようであり、アルバムが終わったときには、こちらの心の底に積もった音の記憶たちがいつか『重み』を伴っている、そんなことを感じさせる音楽なのである。