あうとわ~ど・ばうんど

John Zorn - In A Convex Mirror

サボっていた(当人の心の中では必ずしもそうでないつもりだが、説明が面倒なので、そういうことにしておく)間に、6月も終わろうとしている。こう間隔があいてしまうと、まとまった文章を書くのもすっかり億劫になってしまっているのだけれど、少しずつリハビリをしていかなければ。というわけで。

In a Convex Mirror

In a Convex Mirror

John Zorn (as, fender rhodes piano) Ches Smith (Haitian Tanbou, bell, cymbals) Ikue Mori (electronics)


ジョン・ゾーンが久しぶりにアルトサックスを吹いているアルバムと知り、購入した。かつて毎月のように新作を出していたころとは違って、最近ではアルト入りは思いだしたようにポツポツ、というのは財布には優しくなったけれど、ちと寂しい心持もしてしまうのは何とも勝手なものである。本作はチェス・スミスがハイチ太鼓で叩き出す呪術的ポリリズム(意外なことに、彼は定期的にポルトープランスに行って演奏しているのだという)と、イクエ・モリによる電子音の上を、ジョンが気分よさそうに歌い、咆え、吐き、叫ぶ。シンプルと言えば至ってシンプルな音楽なのだが、こういうセッティングで聴くジョンのアルトはやっぱり輝かしく、しみじみと本当にいい演奏家なのだなあと思う。