あうとわ~ど・ばうんど

Marty Ehrlich / Trio Exaltation

clean feed からもう一枚。

Trio Exaltation

Trio Exaltation

Marty Ehrlich (as, cl, bcl, wooden fl), John Hébert (b), Nasheet Waits (ds)


メンバーを見て、おっ、と思う人もいるだろう。3人はいずれも晩年のアンドリュー・ヒル・グループを支えた人たちである。Marty Ehrlich は「Dusk」「Beautiful Day」に、Nasheet Waits はその2枚に加えて「Day the World Stood Still」に、John Hébert は遺作「Time Lines」に参加していた。(なお3人が同時参加した公式アルバムはないが、共演記録は残っている。Andrew Hill Discography参照)

その3人が、ヒルと共演していたころの主要レパートリーである「Dusk」を、アルバム冒頭に持ってきたのはなかなか胸が熱くなる話だが、演奏そのものは「普段着」というか、素材の域を出ていないと感じられるのが残念だ。

ところで Marty Ehrlich という人は、わたしの中では「ちょっと残念な人」にカテゴライズされている。とびきり上質の音を持っていながら、突き抜けるようなカタルシスをもたらしてはくれない人、であるからだ。本作品でも、アルトやバスクラリネットなどで、その音色を生かした味のあるプレイはするけれど、やっぱり今一つ何か足りないのである・・


試聴

参考動画
www.youtube.com