あうとわ~ど・ばうんど

Mary Halvorson - Code Girl

何度聴き返しても幾分かの戸惑いは残るものの、良いアルバムと思う。

Code Girl

Code Girl

Amirtha Kidambi (voice) Ambrose Akinmusire (tp) Mary Halvorson (g) Michael Formanek (b) Tomas Fujiwara (ds)


戸惑いの元はインド系ヴォーカリスト Amirtha Kidambi の存在であって、これがサックスであれば、メアリーの新クインテット(Thumbscrew + 2管)と言ってよいところだと思うが、このオペラのようなポップスのようなフォークのようなロックのような、カテゴライズを拒むかのような不思議な歌声が、聴後の微妙な居心地悪さを演出している。とはいえ、微妙な居心地悪さ、というのはメアリーのギターの特質なのでもあって、「Girl」2人の絡みこそがこの音楽の肝なのかもしれぬ。もちろんグループとしての即興的強度はやはりたいしたもので、メアリーのギターはこういうテンポでこそすごく映えるし、メンバーの中では普段のフィールドがやや異なるアキンムシーレの存在も新鮮だ。