あうとわ~ど・ばうんど

Charles Gayle Trio / Solar System

通常更新です。ベストは年明けに。


Charles Gayle Trio / Solar System
For Tune, 2017)
Charles Gayle (as, p, vo) Max Andrzejewski (ds) Ksawery Wójciński (b)


フリージャズ界の至宝、チャールズ・ゲイルの最新作である。録音は昨年10月。トリオのメンバーは、同レーベルの前作「Christ Everlasting」(15年6月4日参照)から、ドラマーだけが交代している。タイトルの「Solar System」とは太陽光発電システムではなく、「太陽系」のこと。各トラックは1曲目から、太陽から近い順に「Mercury」「Venus」「Earth」「Mars」「Jupiter」「Saturn」「Uranus」と名が付けられ、なぜか海王星だけが存在しない。ゲイルのサックスが聴けるのは水星・金星・土星のみで、残る4曲はピアノ。なお金星は「Live in Belgium」(5月12日参照)でも演奏されていた「Tears」であるが、おそらく元々は有名な曲のはず(アイラーの曲かもしれないが、思いだせない)である。もはや私は、ゲイルはサックスだろうがピアノだろうが、元気があろうが無かろうが、演奏さえしてくれれば有難い、という境地であり、最晩年のオーネット・コールマンやフレッド・アンダーソンのように、この先も無垢なる音楽の喜びを発し続けてさえくれれば、それでいいのである。


参考動画(録音と同時期の演奏)
www.youtube.com