あうとわ~ど・ばうんど

Nate Wooley - KNKNIGHGH

Clean Feed の新譜が届いている。まずは、再来月に迫った来日が待ち遠しいクリス・ピッツィオコス参加作を聴く。

Knknighgh (Minimal Poetry for Aram Saroyan)

Knknighgh (Minimal Poetry for Aram Saroyan)

Nate Wooley(tp) Chris Pitsiokos(as) Brandon Lopez(b) Dré Hočevar(ds)


ネイト・ウーリー新カルテットの初アルバム。剛田武氏によれば、タイトルは「ナイフ」と発音し、詩人アラム・サローヤン(小説家ウィリアム・サローヤンの息子)のミニマリズム詩に捧げた作品との由。全5曲はウーリーによる作曲で、いずれもアルバムタイトルに「3」「4」「6」「7」「8」と番号が付けられている(外された「1」「2」「5」がどんな曲だったか知りたくなる)。各曲ともゆったり、空間がスカスカと広く、ウーリーもピッツィオコスも間を生かすような演奏が主体で、「アウト・トゥ・ランチ」の現代的フリー的解釈とも聴ける瞬間がある。


クリスのこういった演奏でのアルトサックスの音は実に惚れ惚れとする(ところどころアンドリュー・ディアンジェロエリック・ドルフィーを思い出させたりもする)もので、硬質だけれど表面はとても滑らか、というイメージ。初登場時のように、短時間で何種類のノイズを埋め込めるか、みたいな演奏が好きな人には物足りないかもしれないが、若いのに奥深い抽斗を幾つ持っているのか、と思わずにいられない様々な顔が次々に聴けて愉しい。


参考動画
www.youtube.com