あうとわ~ど・ばうんど

The Andrew Hill Jazzpar Octet + 1 / The Day The World Stood Still

アンドリュー・ヒルの未聴作品を入手。(こんな日に意味深なタイトル)

Day the World Stood Still

Day the World Stood Still

Staffan Svensson(tp) Klaus Löhrer(bass tb, tuba) Peter Fuglsang(as, cl, bcl) Thomas Agergaard(ts, fl) Liudas Mockunas(ss, bs, cl, bcl) Andrew Hill(p) Scott Colley(b) Nasheet Waits(ds) Lenora Zenzalai Helm(vo)


録音は2003年4月。遺作となった「Time Lines」(05年。記事は07年12月3日参照)と、palmetto records のオーケストラ作品「Beautiful Day」(02年。2月19日参照)の間の時期にあたる。デンマークの「The Jazzpar Prize」とかいう賞を受けた記念として、当時のレギュラートリオ(「Beautiful Day」と同じ)とともに渡欧し、ヨーロッパのリード楽器ミュージシャンたちを集めて結成されたオクテットによる、デンマークスウェーデンにおけるライブ盤ということらしい。「Beautiful Day」と同様、全曲がヒルによる作曲で、メンバーたちに広い自由を与えながら、独特の異世界美をつくりだす。リューダス・モツクーナスをはじめ、ソリストたちもかなり頑張って「個」の強さを発揮するが、ヒルのピアノはやっぱり格がちがって、彼が現れるとすべてが後景にかすむ。タイトル通り、まさに世界が静止するかのように。


参考動画(試聴)
www.youtube.com