Noël Akchoté - KCS (Kansas City Sessions)
とにかく矢継ぎ早にデジタル作品をリリースしてくるノエル・アクショテが、また面白いアルバムを出してくれた。当然、メアリー・ハルヴァーソン参加である。
KCS (feat. Mary Halvorson, Han Bennink, Brad Jones, Joachim Badenhorst) [Kansas City Sessions]
- アーティスト: Noël Akchoté
- 出版社/メーカー: Noël Akchoté
- 発売日: 2017/04/22
- メディア: MP3 ダウンロード
- この商品を含むブログを見る
今年3月7日、パリでのライブ。メンバーは最近コラボレーションの多いアクショテとメアリーの2人に加え、ヨアキム・バーデンホルスト、ブラッド・ジョーンズ、そして何とハン・ベニンク!の5人。さらに何と何と、このクインテットがテーマにしているのは、タイトルからも察せられようが(?)カンザス・シティー・ファイヴ(ないしシックス。ただし、そのレパートリーを演奏しているわけでもないが)なのだからまた驚きである。
しかもこれがなかなか良い。表面的にはかなりオーソドックススタイルというか、オールドスクールな体裁を繕っているのだけれど、その裏で両ギターは妖しさ(あるいは、怪しさ)満点で、ソロになればバーデンホルスト含めフリーに弾けもするが、デューク・エリントンの例を持ち出すまでもなくプレモダンとフリーは実はとても相性が良くって、伝統的スタイルと奔放なプレイがとてもマッチしていて、楽しいことこの上なし。最終曲である「I'm Getting Sentimental Over You」が余韻を深く残す。