あうとわ~ど・ばうんど

John Zorn - There Is No More Firmament

There Is No More Firmament

There Is No More Firmament

パーソネルは下記参照


ジョン・ゾーンの作曲家名義作品で、2013~16年に作曲された9曲が収められている。演奏しているのは、トランペット六重奏とか、弦楽三重奏とか、トランペットソロとか、ピアノトリオとか、クラリネットソロとか、ホーンアンサンブルとか。注目はピーター・エヴァンスのトランペットソロであって、しかももともと、ジョンがピーターのため(だけということでもないらしいが)に書いた曲である、みたいなことがライナーノーツに載っている。なるほどピーターの個性をよくわかった、6分ほどながら佳曲である。なおライナーには楽譜が掲載されていて、ほおこのへんはきっちり楽譜通りなのだな、なるほどこのあたりはこんな感じで奏者の裁量に任せられているのだな、などと知れて面白い。ちなみにアルバム内で同じ曲を、ヨーロッパの現代音楽系トランペット奏者がやっぱりソロで演奏していて、解釈の違いがとても興味深い。しかもベルが2つ付いてる楽器(興味があれば画像検索してもらいたい)が非常に効果的に使われていて唸る。タイショーンが参加してるピアノトリオも、他のアンサンブルも良いです。

いつかピーターとジョンの共演アルバムも実現してほしいものだ。



1. The Practical Trumpet Society :
Tim Leopold, Stephanie Richards, Mike Gurfield, Alex Bender, Andy Kemp, Sam Nester (tp);
2. Chris Otto(vln), Jay Campbell(cello), Mike Nicolas(cello);
3. Peter Evans(tp);
4~5. Steve Gosling(p), Christian McBride(b), Tyshawn Sorey(ds);
6. Joshua Rubin(cl in A);
7. American Brass Quintet : Kevin Cobb,(tp) Louis Hanzlik(tp), Eric Reed(hor), Michael Powell(tb), John D. Rojak(bass-tb) Matthew Welch(conduct) + Andy Kemp(tp), Andy Clausen(tb), Marcus Rojas(tuba);
8. Marco Blaauw(W-bell tp in C);
9. Talea Ensemble :
Tara O'Connor(fl, piccolo, alto-fl, bass-fl), Rane Moore(cl, bcl, E♭-cl), Arthur Sato(oboe, eng-horn), Adrian Morejon(bassoon), John Gattis(horn), James Baker(conduct)