あうとわ~ど・ばうんど

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Momentum 1 : Stone (後半)

新譜 Ken Vandermark Nate Wooley Joe Morris Okkung Lee Paal Nilssen-Love William Parker

ヴァンダーマーク6枚組新作の後半(Disc 4~6)を聴く。


Momentum 1 : Stone
Audiographic Records, 2016)
Disc 4:Ikue Mori(electronics) Joe Morris(g) Ken Vandermark(reeds) Nate Wooley(tP)
Disc 5:Christof Kurzmann(ppooll, electronics) Okkyung Lee(cello) Marina Rosenfeld(turntable, electronics) Ken Vandermark(reeds)
Disc 6:Paal Nilssen-Love(ds) William Parker(b) Ken Vandermark(reeds) Steve Swell(tb)


Disc 4 は3日目の 1st セット、Disc 5 と 6 が5日目の両セット(昨日も紹介したがセットリストはこちら)。注目は何と言っても、Disc 6 のウィリアム・パーカーが加わったカルテット。パーカーとヴァンダーマークの組み合わせはありそうであまり無くて、ブロッツマンのシカゴテンテットにパーカーが何枚か加わっているが、コンボ単位での共演はちょっと記憶にない。さらに希少なのがニルセンラヴとパーカーで、詳しく調べてみないと分からないが、公式録音は初めてなんじゃないだろうか。ということで、スティーヴ・スウェルには申し訳ないが、このトライアングルにばかり注目して聴いてしまったのだが、いやはややはり凄いなあ。パーカーのベースが赤色巨星のように、音場の密度を質量を重力を速度を光度を熱量を直径を増大させながら膨張させていく。できればトリオでレギュラー化していただけないものでしょうか。あとは Disc 5 も意外と言っては失礼だが、とても素晴らしい。オーストリア出身ベルリン在住の電子音楽家クリストフ・クルツマン、ニューヨークが拠点の即興電子音楽家・ターンテーブリストのマリーナ・ローゼンフェルド、異能のチェロ奏者オッキュン・リーを迎え、緊張感と寛ぎと美しさと生々しさに満ちた音空間が展開される。これこそ最もストーンに乗り込んだ甲斐があるといえる演奏ではないだろうか。この2セットが同日に続けて演奏されたのも凄い。ちなみに Disc 4 もエレクトロニクスと弦楽器が加わったコラボレーションで、イクエ・モリを除けばいつもの気心の知れた仲間との即興であり、好対照になっているのが面白い(むろん優劣はつけがたい)。6枚全部楽しかった!