あうとわ~ど・ばうんど

John Butcher, Thomas Lehn, Matthew Shipp - Tangle


John Butcher, Thomas Lehn, Matthew Shipp - Tangle
Fataka, 2016)
John Butcher(sax, feedback) Thomas Lehn(analogue synthesizer) Matthew Shipp(p)


ジョン・ブッチャーとマシュー・シップの共演は、近年における最大の事件の一つであり、そしてそれ以上に、二人の相性が実はとても良いことが素晴らしい発見の一つでもあった。本盤は、デュオ作品(13年4月17日参照)が吹き込まれた2010年のバレンタインデーから4年と5日後、場所も同じロンドンの Cafe Oto におけるライブである。今回はアナログシンセのトーマス・レーンが加わっているが、二人に伍しているというより、二人のコラボレーションの強化に奉仕しているように聴こえてしまう僻目は許してもらいたい。ブッチャーとシップ、サウンド全体に及ぼす影響という面では、どちらかといえばシップの重力圏が強い(まあこれは単に個性の違いでしかなかろうが)と感じられ、その結果として、大変上質な「ジャズ」に聴こえるわけである。


参考動画(録音当日の映像)
www.youtube.com