あうとわ~ど・ばうんど

Peter Evans Quintet - Genesis

id:kanazawajazzdays さんの記事で、ピーター・エヴァンスの新作が既に出ていたことに気づいた。

Genesis

Genesis

Peter Evans(tp, piccolo tp, compositions) Sam Pluta(live electronics) Ron Stabinsky(p, syn) Tom Blancarte(b) Jim Black(ds, per, electronics)


ピーター・エヴァンスクインテット3枚目、ピアノがスタビンスキーとなった現体制では「Destination: Void」(14年12月31日参照)に続く2枚目で、初のライブアルバムとのこと。先月、今年ナンバーワン級の大傑作トランペットソロ作品「Lifeblood」(10月13日参照)を聴いたばかりだが、エヴァンスはとにかく物凄いレベルの作品をとにかく物凄いペースで(ゲスト作品含め)量産するので、追いかけるのは大変だとぼやきつつ、嬉しい悲鳴が止まらない。100分近いアルバムはとにかく物凄い熱量で、ジャズの歴史を矢継ぎ早に参照しながら、とにかく物凄い勢いで突進(ハンニバル・マーヴィン・ピーターソンの影を其処彼処に感じてしまうのだけれど)しつつ、しかしとにかく物凄くクールで、こうしたところも彼の魅力である。ところでエヴァンスに対して、技術偏重、という批判があるかもしれないが、ジャズ史において時代を画する表現とは、新しい技術の開発によって生み出されるのであり、逆ではない(これは産業史などでも同じだろう)。だから彼のとにかく物凄い技術が今後、どんな新しい表現に行き着くのかも非常に期待している。


試聴



Peter Evans の過去記事アーカイヴ(旧ブログ)