Dan Weiss - Sixteen : Drummers Suite
- アーティスト: Dan Weiss
- 出版社/メーカー: Pi Recordings
- 発売日: 2016/02/26
- メディア: CD
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ダン・ワイスの「Fourteen」(14年3月30日参照)に次ぐ、pi recordigs 2作目。前作は総勢14人のラージアンサンブルだったが、今回はそこにフルートのアンナ・ウェバー(この人は本来サックス奏者でもある)とアルトサックスのミゲル・ゼノーンが加わり、3人の女声ヴォーカルのうち2人が交代、その結果総勢は2人増の16人、作品タイトルがここから取られているのは同様のようだ。
副題が「ドラマー組曲」となっている通り、全7曲のうち、冒頭のドラムソロを除く6曲が、それぞれレジェンドドラマー(全員故人)たちに捧げられている。列記すると、エルヴィン(・ジョーンズ)、マックス(・ローチ)、トニー(・ウィリアムス)、フィリー・ジョー(・ジョーンズ)、クルック(=ケニー・クラーク)、エド(・ブラックウェル)といった具合だ。
ライナーノートによれば、各曲はそれぞれの演奏家たちが過去に残した音源のリズム断片(4~13秒)に想を得たとのこと。元の音源にあたるようなことはしていないが、言われてみれば、エルヴィン、マックス、トニー、エドあたりはたしかにそんな気がしないでもない、という感じである。ここでリズム分析でもしてみせればレビューに箔が付くのだろうが、私はリズム音痴なのでそういうことは詳しい人にお任せする。
で、結局わたしが最も気に入り心に刻みつけられたのは、3人の女声コーラス(実はこういうの大好物)とピアノ(キーボード含む)によるノスタルジーというかエレジーあふれるメロディーだったりするのだから、わたしの感性とやらは相変わらずいいかげんなものである。
ところで、ダン・ワイスのホームページのディスコグラフィーには「Fourteen」と「Sixteen」のほか、「Thirteen」と「Fifteen」という単語も見える。「Thirteen」はアリ・ホーニグとの連名で『Coming Soon』となっているが、「Fifteen」は2月にリリースされたことになっているので、おそらく「Sixteen」の間違いか、当初は15人の予定が1人増えたのではあるまいか。だとしたらアンナとミゲルのどちらが、その1人なのか想像してみるのも一興かもしれない。
試聴