あうとわ~ど・ばうんど

Anthony Braxton - Echo Echo Mirror House (NYC) 2011

ブラクストンの音源を聴き継ぐ。

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ECHO ECHO MIRROR HOUSE (NYC) 2011
New Braxton House
Anthony Braxton, Andrew Raffo Dewar, James Fei, Steve Lehman, Chris Jonas, Sara Schoenbeck(reeds); Taylor Ho Bynum, Reut Regev, Jay Rozen(brass); Renee Baker, Erica Dicker, Jessica Pavone(strings); Mary Halvorson(g); Carl Testa(b); Aaron Siegel(per) + all the musicians wield iPods


アンソニー・ブラクストン率いる Echo Echo Mirror House(しかし、このネーミングはどうしても『エコエコアザラク』を思い出してしまうなぁ)による2011年10月の演奏。このグループ(プロジェクト?)の流通CDとしては「Echo Echo Mirror House」(Victo、2011年5月録音)が出ているけれど、そちらの方が「Septet (Victoriaville) 2011」という副題の通り7人編成となっていたのに対し、こちらは総勢15人のオーケストラとなっている。

注目はブラクストン・スクールの優等生であるメアリー・ハルヴァーソンとスティーヴ・リーマンが同時参加していることだが、もっとも、この共演はブラクストンの大編成物においては時々起こっていることで、2人に的を絞って絡み合いを期待すると肩すかしを食らうので注意が必要である。

このグループのコンセプトは、各人がそれぞれの楽器のほか、ブラクストンの過去音源をサンプリングした iPod を持ち、随時(なのか指揮下なのかはよくわからないが)音を挿入していくやり方で、隙間を埋め尽くすかのように野蛮でカオティックながら知的なカーニバル空間を生み出している。


ところで、私が Tri-Centric Fdn の運営とやり取りを交わしたのは、Firehouse 12 Records から4月に発売される Echo Echo Mirror House の新作3枚組(後掲)について、「Victo 盤の別ライブと思われる」と呟いたのに対し、「初のスタジオ録音であり、一部は録音スタジオ兼会場である Firehouse12 でのライブ録音」とリプライをいただいたのがきっかけだった。

新作のメンバーは「Anthony Braxton(composer, sopranino, ss, as, iPod) Taylor Ho Bynum(cor, flh, trumpbone, iPod) Mary Halvorson(g, iPod) Jessica Pavone(vln, viola, iPod) Jay Rozen(tuba, iPod) Aaron Siegel(per, vib, iPod) Carl Testa(b, bcl, iPod)」と、Victo 盤と同じ面子のセプテット編成となっているが、非常に楽しみであることには間違いない。


4月リリースの新作

3 Compositions  2011

3 Compositions 2011


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