Dikeman Parker Drake - Live at la Resistenza
ハードコアジャズトリオ(と私は呼んでいる)Cactus Truck での活躍で注目のテナーサックス奏者 John Dikeman だが、最近それ以外の活動も目立ってきた。新作はなんと、ウィリアム・パーカーとハミッド・ドレイクを迎えたコードレスサックストリオによるライブ。
Dikeman Parker Drake - Live at la Resistenza
(el NEGOCITO Records, 2015)
John Dikeman(ts, as) William Parker(b) Hamid Drake(ds)
サックス奏者を燃え上がらせることにかけては当代最強というべきパーカーとドレイクを相手に、ダイクマンがどれほど凄絶なブロウを聴かせてくれるのか期待しまくりだったのだけれど、その期待は半分かならえられ、半分裏切られた。もっとも、裏切られたと言っても、失望したわけではない。意外なことに、昔ながらの、という形容詞を冠しても良いようなフリージャズで、ああなるほど、ダイクマンにもやはりこういう素養がしっかり備わっているのだなあと。
最強の2人の繰り出す怒涛のリズムの上で、のたくるように野太い咆哮を重ねるさまは、正しく黒人フリージャズ(彼は白人だが)の伝統線上にあり、特にドレイクに激しくプッシュされるように絶叫を重ねていくあたりは興奮する。最終曲のテナーで歌い上げるようなフリーも絶品だ。4曲42分程度のアルバムで、ああもっと聴きたい!とやや物足りなさも感じてしまうのが玉に瑕であるが。
同一メンバーのデジタルアルバムも見つけた。Cafe OTO の主宰する OTOROKU から出ていて、こちらの演奏は長め。SoundCloud で試聴できる。
https://www.cafeoto.co.uk/shop/john-dikeman-hamid-drake-william-parker/