あうとわ~ど・ばうんど

Andrew Hill - Andrew!!!

同じくブルーノート・ザ・マスターワークス第5期より。


アンドリュー!!!+2

アンドリュー!!!+2

John Gilmore(ts) Bobby Hutcherson(vib) Andrew Hill(p) Richard Davis(b) Joe Chembers(ds)


アンドリュー・ヒルのブルーノート60年代のアルバム群のうち、未聴になっていた一枚。この作品もまた、国内初CD化だったそうだ。一体何たることであろうか。ヒルのピアノはいつもの至芸である。アルバムの特色としては、サンラ・アーケストラでおなじみ(録音時は一時退団中)のジョン・ギルモア参加であろうか(ただし、ヒルのピアノほどの異物感はない)。

ヒルとギルモアは、50年代のシカゴで旧知の仲だったという。これは以前にもどこかで書いたと思うのだが、サンラもそうなのだけれど、ヒルを個の領域に押し込めて特権化せず、彼らをはじめ、一人一スタイルというべきAACMの面々、M-BASEの祖スティーヴ・コールマン、現在のヴァンダーマークらの一派、等々諸々、常に豊饒なジャズをはぐくむシカゴという土地の「地政学」的ジャズ論を、誰かまとめてくれないだろうか。


参考