あうとわ~ど・ばうんど

Peter Van Huffel's Gorilla Mask - Bite My Blues

これは面白い。

Bite My Blues

Bite My Blues

Peter Van Huffel(as) Roland Fidezius(elb, effects) Rudi Fischerlehner(ds, per)


今回のClean Feed新作リリースの中にはトニー・マラビーのTamarindoトリオもあったが、まずはこの奇妙な名前のグループが気になって試聴してみたところ、非常に心惹かれ購入と相なった。

リーダーのピーター・ヴァン・ハッフェルのことは寡聞にして知らなかったのだけれど、いま調べたところによれば、カナダ出身で現在はブルックリンを拠点に活躍するサックス奏者。既に10年以上のディスコグラフィーを持ち、Clean Feedからのリリースも初でなく、Fresh Sound(New Talent)からも3枚発売されるなど、活躍中らしい。グループ名義としても、一昨年にドイツのレーベルBetween the Linesから出た「Howl!」に続く2枚目となるようだ。

スタートボタンを押して聴こえてくるのは、エネルギー全開のパワージャズ。中央線ジャズ漢気編に通じるものがある。肉体に響く切れの良いビートと耳なじみのよいシンプルなリフ、そして、とにかく行くのだ殺るのだのごとき切迫感とテンションに満ちたサックスソロ。方法論としてフリーアプローチもあるが、ブロウに至るまでの長い助走フレーズなどは全体的にジャズのイディオムを吸収・消化した非常にオーソドックスな組み立てという印象。応酬するベースがまた出色で、エフェクトを利かせ非常に多彩。

これは他の作品も聴いてみたくなった。


試聴


参考動画