あうとわ~ど・ばうんど

2013年ベスト

あけましておめでとうございます。

さっき、昨年のブログを読み直したら、えーあれもこれも2013年なの?と、すでに遠い記憶の彼方のものもいっぱいありますが、とくに印象に残ったものをば。例年のようにミュージシャンやレーベルのダブりはなるべく避ける方針で。

輸入盤

Cryptocrystalline

Cryptocrystalline

Charity Chan(p) Peter Evans(tp) Tom Blancarte(b) Weasel Walter(ds)
http://outwardbound.hatenablog.com/entry/2013/11/14/023258


Shadow Man

Shadow Man

Tim Berne(as) Oscar Noriega(cl, bcl) Matt Mitchell(p, tack & wurlitzer pianos) Ches Smith(ds, per, vib)
http://d.hatena.ne.jp/joefree/20131006/1381061729


John Bucher Matthew Shipp at OTO

John Bucher(ts, ss) Matthew Shipp(p)
http://d.hatena.ne.jp/joefree/20130417/1366202623


Peter Evansの進撃が止まらない。「Zebulon」も凄かったが、より新しい作品を選んだ。Tim Berneの新作は胸がすっとした。ここまではすんなりと決まって、残る一枚をどうしようかと悩んだ(Anthony Braxtonと迷った)挙句、John Butcherにした。他に印象に残っているところではブロッツマンの5枚組とかロスコー・ミッチェルとかPet Bottle Ningenのセカンドとか御馴染みのヴァンダーマークとかマッツとかマーズとか、とにかく沢山。そういえば、今年の3枚には、なぜか、メアリー・ハルヴァーソンの名前がない。


国内盤

∞-メビウス-

∞-メビウス-

吉田隆一(bs, bcl) 後藤篤(tb) スガダイロー(p)
http://d.hatena.ne.jp/joefree/20130819/1376846761


トリオねじ×林栄一

トリオねじ×林栄一

加藤崇之(g) かわいしのぶ(b) 藤掛正隆(ds) 林栄一(as)
http://d.hatena.ne.jp/joefree/20131105/1383585289


いそしぎ

いそしぎ

明田川荘之(p, ocarina) 吉野弘志(b) 畠山芳幸(b) 楠本卓司(ds) 石田幹雄(p)
http://d.hatena.ne.jp/joefree/20130130/1359477493


まず、「∞-メビウス-」は外せないところ。音楽にインスパイアされて妙な感想を書いてしまった(スタニスワフ・レムの「完全な真空 (文学の冒険シリーズ)」にも敬意を払いつつ)が、かつてのSF少年からSF中毒者への捧げものと受け取っていただければ幸いである。ん~メビウス。加藤さんのアルバムは「七つの扉」という大傑作もあった。ちなみに、ブログに加藤さんのライブに行きたい、と書いておいて、せっかく先月札幌に来たのに行かなかった大ばか者である。残る一枚はアケタさんにした。10月に札幌でピアノソロを観たが、あれも素晴らしかった。国内盤は、輸入盤に較べると最近あまり聴いていないのだが、他には藤井郷子ニュートリオも良かった。


発掘・復刻盤

Freddie Hubbard(tp) Eric Dolphy(as, fl, bcl) Bobby Hutcherson(vib) Richard Davis(b) Tony Williams(ds)
http://d.hatena.ne.jp/joefree/20131102/1383389851


三月宣言

三月宣言

藤川義明(cond, reeds) 吉田哲治, 小宮いちゆう, 吉田憲一(tp) 板谷博, 佐藤春樹(tb) 梅津和時, 鈴木重男, 片山広明, 松風鉱一, 井上敬三, 広瀬淳二, 清水末寿, 山本俊自, 林栄一(reeds) 翠川敬基(cel) 原田依幸(p) 池田芳夫, 望月英明, 早川岳晴(b) 豊住芳三郎, 田中保積, 菊池隆(ds) 横山達治(per) 渡辺香津美(g)
http://d.hatena.ne.jp/joefree/20130223/1361599469


ザ・トライブ

ザ・トライブ

Hannibal Lokumbe(tp,vo) Deidre Murray(producer, cello) Billy Hart(ds) Michael Cochrane(p) T.M. Stevens(elb) Art Webb(afl) Paula Washington(fl) Pat Peterson(vo) Branice Mc Menzie(vo) Mensa Wali(per) The Drum Song Society(per)
http://d.hatena.ne.jp/joefree/20130205/1360075890


発掘・復刻モノは毎年目白押しで、選ぶのはなかなか悩ましい。エリック・ドルフィーはダグラスセッションの未発表集も出たが、衝撃度では「アウト・トゥ・ランチ」の未発表2曲が勝る。しかし、なぜ2013年などという中途半端な年(一応、生誕85年ではあるが)に、一気に2枚も出すかなあ、今年ならば没後50周年だったのに。イースタシアオーケストラは怒涛の3連続リリースそのものが対象なのだが、完全未発表の「三月宣言」に代表させる。ハンニバル・マーヴィン・ピーターソンもよくぞ出してくれましたの一枚。


その他

CDではないもののことなど。
ジャーロでの田中啓文さんの連載「サキソフォンに棲む狐」は、最新号が出るたびパラパラ立ち読みしていた(むろん、じっくり読むのは単行本化されたときである)。3月発売号で完結とのことだが、どうなるか楽しみ。あと、2013年はやはりこれを言っておかねばならない。「あまちゃん」には、音楽を含めてハマりまくった。なお、昨年観たベストライブは坂田明平家物語



今年もよろしくお願いします。