あうとわ~ど・ばうんど

トリオねじ × 林栄一

トリオねじ×林栄一

トリオねじ×林栄一

加藤崇之(g) かわいしのぶ(b) 藤掛正隆(ds) 林栄一(as)


どうやら先日の坂田明 & さかたかたかさ ライブ時に売っていた(ような)のだが、あの時は坂口光央のアルバムを一枚買っただけで、これも買っておけばよかったと少し後悔。つまり、大変すばらしいアルバムなのだ。
林氏のサックスはゆるぎないスタイルながら、どんな相手にも、どんなサウンドにも乗って、さらに数段階持ち上げるのが常だが、それは縦横無尽天衣無縫な世界を繰り広げるこのトリオに対しても同じ。だが、加藤氏はさらにその先を読んでいる。
林氏のサックスに対してアサッテの方角から、と見せかけて、絶妙な対置で応酬する。林氏も凄いが、加藤氏がやっぱり凄い。この感覚、覚えがあるぞ、と思ったら、そうか、3年前の林氏の還暦祝いライブだ。あのライブの打ち上げで、林氏が「加藤のギターは面白いだろ」と周囲に言って聞かせていたことを思い出す。
加藤氏は今年すでに、「七つの扉[FDR-2016]」という傑作(8月13日)をリリースしているが、またしても良い贈り物をしてくれた。久しぶりに加藤氏のライブが観たい、と思うが、噂によると氏は大病をして旅は控えているらしいとのことで、しかし、こうして次々と良い作品を送り出してくれるのだから大変ありがたい。