あうとわ~ど・ばうんど

Oliver Lake / the Complete Recordings on Black Saint & Soul Note

Complete Remastered Recordings on Black Saint & Soul Note [輸入盤]

Complete Remastered Recordings on Black Saint & Soul Note [輸入盤]

所収アルバムは「Holding Together」「Prophet」「Clevont Fitzhubert」「Expandable Language」「Edge-Ing」「Dedicated to Dolphy」「New Organization」の7枚。

エリック・ドルフィーの曲を演奏した2枚(「Prophet」「Dedicated to Dolphy」、05年11月20日参照)以外は初聴。

7枚は70年代から概ね20年間の演奏だが、順に聴いていくほどにどんどん面白くなる。つまり実は意外なことに、オリヴァー・レイクの音のキレは彼の代名詞ともいえるが、それだけで押していた初期の演奏は、実はあまり面白くない。むしろ時代を下り、キレのみでなくコクも聴かせるようになってからが非常に良い(あと、ピアノとの相性も重要なようだ)。

というわけで、ベストはニッティングファクトリーでの Borah Bergman(p) との97年「A New Organization」で、キレとコク双方を備えて展開されるフリーデュオが味わい深い。

ちなみに、ドルフィー曲を演奏している2枚では、「Dedicated Dolphy」を推す。「Fire Waltz」のような超有名曲はともかく、ドルフィー作曲ではない「Feathers」(ヘイル・スミス作曲、「Out There」所収)を演奏しているのが、また良い。分かってるな~という感じ。