あうとわ~ど・ばうんど

Ken McIntyre / Looking Ahead

当ブログでこれを取り上げるのは、もしかすると初か?

Looking Ahead

Looking Ahead

Ken McIntyre(as, fl) Eric Dolphy(as, fl, bcl) Walter Bishop, Jr.(p) Sam Jones(b) Arthur Taylor(ds)


OJCのCollectors Choice 50 シリーズ(ラインアップを見る限り、あまり売れなさそうなものばかりだが)として、最近よく見かける。

似たような持ち替えをするエリック・ドルフィーとケン・マッキンタイアの個性の違いを楽しむ(以外には特に聴きどころは無い)アルバム。音楽的にはドルフィーの圧勝なのだが、個性の独特さではもしかするとマッキンタイア優勢かもしれない、そんな不思議な仕上がりになっている。

ドルフィーは、時期的には初リーダー作「Outward Bound + 2」と2作目「Out There」の間、アルトサックスは芯の太い音で構築的ながら流麗なフレージングを紡ぐ。

一方のマッキンタイアはと言うと、音は軽く、フレーズは気まま、リズムもふらふら(途中、裏返ってるとしか思えない箇所がある)というありさまで、しかしながらここまで来ると、ドルフィーがオーソドックスなプレーヤーに聴こえてしまう。

しかもこのアルトマドネス、妙に噛み合ってるように聴こえるのだから、ジャズは恐ろしい(笑)。