Okkyung Lee
出版記念その9。
- アーティスト: Okkyung Lee
- 出版社/メーカー: Tzadik
- 発売日: 2011/03/22
- メディア: CD
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各所で話題になっている、韓国出身・NYC在住のチェリスト。(そういえば、彼女の名はリストに上がっていなかったな)
即興系チェリストといえば、トリスタン・ホンジンガー、ハンク・ロバーツ、エルンスト・レイスグル、フレッド・ロンバーグホルム、日本人では翠川敬基氏など、他の楽器に較べればさすがに数は少ないながらも傑物が並んでおり、彼女もまたその系譜に連なる。
このメンバーならば聴きたい!と思い、遅ればせながら取り寄せてみたら、傑作だった。
雨音風のサンプリング(なのか、それ風のパーカスなのか分からぬが)から、アルバムは始まる。サウンドは現代音楽的室内楽とでもいうか、味付けはどことなく東洋風。なにやら小糠雨でけぶる風景の中で展開される映画の登場人物たちの心象風景さながら、一連の曲たちがドラマのように流れてゆく。
参照動画(本作の1曲目)
上記作品での彼女は、サウンドクリエイターとしての側面が強いけれど、インプロバイザーとしての実力を堪能したいなら、最近こういうアルバムが出ている。
「the bleeding edge/ Parker / Lee / Evans」(psi records)
Evan Parker(ss, ts) Okkyung Lee(cello) Peter Evans(tp, piccolo-tp)
強烈な2管にもしっかり伍しながら、激しさよりもジリジリした緊張感の中で絡み合うようにトリオやデュオで展開されていく音風景は、とても刺激的だ。