エリック・ドルフィー没後47年
さて。生誕83年の20日から続けてきたドルフィー特集も、本日、没後47年の命日をもって終わる。最近放置しがちだったブログを10日連続で更新したのも久しぶりだが、すべてドルフィー・ネタで、というのは、かつても一度もやらなかったことである。特に目新しいことを書いたわけでないけれど、自分にとってドルフィーが、やっぱり特別な存在であることを再確認する、いい機会だった。
Complete Last Recordings in Hilversum & Paris 1964
- アーティスト: Eric Dolphy
- 出版社/メーカー: Ais
- 発売日: 2010/09/07
- メディア: CD
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5月28日のケニー・ドリューらとのパリ・セッションでは従来のような流麗なフレージングが随所に聴かれ、6月11日のドナルド・バードやネイサン・デイヴィスらとのやはりパリ・セッションでも所々2日の演奏のような部分を残しながらも、基本的にはやはり元に戻ってしまっている。「Last Date」だけが別様相を見せている。
6月1日のリハーサル(?)を経て、2日のミシャ・メンゲルベルクやハン・ベニンクらとのセッションで、次代を担う(ことを歴史が証明する)オランダの若き才能たちに触発され、化学反応が起こったのだと考えたい。もはや黒人バッパーたちとのセッションでは新しいものが生まれなかったのだ。
ドルフィーは、特にミシャを『ミーシュ』と呼んで気に入り、その後に予定されていたコペンハーゲンのカフェ・モンマルトル出演には、このトリオと共演するつもりで打ち合わせていたそうである。このグループがドルフィーの『ヨーロピアン・カルテット』としてその後も活動を続けていたら・・・・・・ジャズ史上の痛恨事の一つだろう。