あうとわ~ど・ばうんど

ジャズに棲む怪物たち 3

「もう、この演奏のあと、私は死にます。みなさん、さようなら」と言っているような危機感というか焦燥感というか、そういう強い意識が感じられるのだ。この感覚こそが、ドルフィーとそのフォロワーとの決定的な差異ではないだろうか。

田中啓文さんの Web 連載「KOBEjazz.jp|田中啓文のビッグバンド漫談」で、エリック・ドルフィーの第3回目・最終回がアップされている(初回は昨年12月9日、2回目は先月13日参照)。
今回は最終回ということもあってか、かなり読み応えのあるドルフィー論が展開されている。ドルフィー宮本武蔵を対置した項は非常に興味深く読んだ。最後で、ドルフィーについて語るとマジメになってしまうと書いた部分にはとても共感したし、そう言って照れてみせる筆者にも非常に親近感を覚えた。
この連載は来月で最終回だそうで、残念な限り。