あうとわ~ど・ばうんど

Charles Tolliver

ハンニバル・マーヴィン・ピーターソンとウディ・ショウ、そしてチャールズ・トリヴァーをして、70年代3大トランペッターとする説がある。前2者は昔から好きだったが、トリヴァーについてはあまり聴いてこなかった。
何年か前に知人と、この3人の中で誰が一番好きか、という話題になったことがある。ぼくはハンニバルと言ったが、知人はトリヴァーだと言う。ぼくは実はよく知らないのだが、と言うと、知人はレコードをかけてくれた。しかし、レコードは溝が減っていたのか傷ついていたのか汚れていたのか黴びていたのか分からないが、あまりにも雑音がひどくて、その魅力は結局分からなかったのであるが。
その後、アンドリュー・ヒルの諸作などで聴くことはあったが、リーダー作はなんだか聴かずじまいになっていたのだけれど、最近ひょいと見つけたので、なんとなく聴いてみたというわけ。
Mosaic Select: Charles Tolliver」。05年、17曲193分。
70年の「Live at Historic Slugs」「同 Vol. 2」、73年の「Live in Tokyo」に、両者の未発表音源を加えた3枚組み。
なるほど。たしかによく歌い、熱いプレイが繰り広げられている。特に東京ライブ未発表曲の一つ、20分に及ぶ「Our Second Father」はすさまじい。ようやく『3大』と呼ばれる理由が分かった(が、ぼくの中での3人の順序は変わっていないけれど。苦笑)。