あうとわ~ど・ばうんど

TV Jazz

TV Jazz(昭和40年代篇)
普段とは打って変わって。「TV Jazz(昭和40年代篇)/TV Jazz」(subconscious)。98年、全11曲45分。矢堀孝一(g)古川初穂(p,rhodes)新澤健一郎(rhodes,syn,programming)八木敬之(ts,ss)岡田治郎(b)大坂昌彦(ds)。
アニメや特撮などのTV番組の曲をジャズ化した作品が一時ドバッと出たが、半年ほど前にも書いているとおり、この種の企画ジャズをぼくは嫌いではない。この作品は、それらの先駆けとなった(あるいは、同時多発的な動きの中で一番最初にリリースされた)もの。後に大ヒットした「ウルトラマンジャズ」などは正統的な(?)アレンジが施された曲が多いが、本作は思わずニヤリとするようなパロディ精神というか遊び心が秀逸。例えば③「今日もどこかでデビルマン」はウエザー風、⑧「ルパン三世主題歌Ⅰ」は処女航海風、⑪「ウルトラQ」はネフェルティティ風(なお続編に当たる「ティーヴィー・ジャズ・セブン」では④必殺仕掛人主題歌がスペイン風)といった具合。中でも⑩「妖怪人間ベム」のブレッカー風アレンジは面白い。