あうとわ~ど・ばうんど

Montage

などと言っている間に、FMEの最新作が到着。「・・Montage・・/Free Music Ensemble」(okka disk)。2枚組み、全7曲148分。Nate McBride(b)Paal Nilssen-Love(ds)Ken Vandermark(reeds)。
ファースト以来のライヴ作品。昨年9月の録音で、1枚目はボストン、2枚目はモントリオール。それぞれのディスクとも曲順は違うが、やってる曲自体は全部同じ。ヴァンダーマークの曲は、タイトルの後に必ず(for ○○)と誰かに捧げられることになっているが、今回はフェリーニキューブリックオーソン・ウェルズ北野武黒澤明など映画監督がテーマのようだ。
まずディスク1から。おや。期待が高すぎたゆえか、やけに大人しく聞こえる。間や静けさを重視したような演奏。それでも最終トラック④「New Reference〜Ottica〜Exit The Republic」の終盤、ヴァンダーマークのバリトンの絞り出すような絶叫が嬉しい。ディスク2の方がメリハリが利いていて面白い。特に、ディスク1で盛り上がった最終曲から5曲メドレーで35分に及ぶ①「Exit The Republic〜Drift〜Ottica〜New Reference〜Decorder」の、多彩な表情がたまんない。
とはいえ、傑作「Underground」を超えてはいない、残念ながら。