あうとわ~ど・ばうんど

Back in Time

この日記で紹介したことのあるSteve LehmanFieldworkRudresh Mahanthappa、紹介していないところではArt Ensemble of Chicago、Wadada Leo Smith、Henry Threadgill、あるいはMarc Ribotのアイラー・トリビュートなど刺激的なタイトルをリリースしてくれるアメリカのレーベルPi Recordingsから、また面白い作品が出た。
Back in Time/Odyssey The Band」。全10曲55分。James “Blood” Ulmer(g,vo)Charles Burnham(vln)Warren Benhow(ds)。実は自分は知らなかったのだが、ウルマー80年代のアルバムに「Odyssey」というのがあって、メンバー3人が二十数年ぶりにスタジオ録音を行ったのだとか(Amazonで検索したら他に「Reunion」というライヴ盤があるようだが、年代が分かりません)。
①「Last One」、冒頭のウルマーの声に引きずり込まれる。②「Open Doors」、日本人で言えば勝井祐二や太田恵資に通じるヴァイオリンのバーナムがイイ味を出している。エフェクトかけまくったエレキギターみたいな音色で、ウルマーのギターに寄り添ったり対抗したりしながら、幾何学的フレーズを紡いでゆく。しびれます。バンドの核であるウルマーの存在感も、さすがの一言。④「Little Red House」⑨「Let's Get Married」でソウルフルな滋味深いヴォーカルを堪能できる。⑩「Free for Three」は、タイトル通り3人による即興。ただ、ドラムがちょっと弱いような。
繰り返し聴くたび、味わいが増してくる感じ。とっても楽しい。